植毛のデメリット|植毛手術にはどのようなリスクがあるのか

現在、少なくなってきているといわれている、自毛植毛の失敗やデメリット。しかし、経験者のなかには、後悔の念を抱えている人も少なからずいます。ここでは、自毛植毛におけるデメリット・失敗例・後遺症などについてお伝えします。


植毛のデメリット

植毛のデメリットについて説明します。

 

1.植毛本数に限りがある

植毛は外科手術であるため、一度に移植できる本数には限りがあります。しかし、最近では、テクノロジーが進化したため、1回の手術で1万本近く移植できるクリニックも出てきています。

 

2.傷跡が残る

FUT法と呼ばれる、後頭部や側頭部の皮膚を一部切り取り、株を一つの毛穴ごとに切り分けて移植する方法を用いる場合、数ミリ程度幅の線上の傷が残ることが多いです。ですが、後部の髪の毛で隠すことができますし、傷跡は年々薄れていきますので、坊主頭にしない限り周囲に気づかれる心配はありません。

 

美容室などで「傷がありますが大丈夫ですか?」と聞かれたら、「頭をぶつけました」「かゆくてかきむしってしまいました」などと返答しておけば、それ以上追及されることはないでしょう。クリニックによっては、提携美容室を紹介してくれるところもあるので、気になる人はそのような場所に行くこともできます。

 

また最近はFUE法と呼ばれる、メスを使用しない手術を行うクリニックも増えています。FUE法では傷跡を残すことなく、植毛することができます。

 

3.まぶたや顔などが腫れてしまう

術後の副作用として、顔やまぶたが少しだけですが腫れてしまうことがあります。一時的なことがほとんどですが、人によっては長引くケースもあります。

 

4.手術や来院などの時間が必要

事前のカウンセリングや、手術当日に来院の必要があるなど、時間がかかります。

手術時間は、クリニックや手術内容、ボリュームなどによりますが、1回につき3~7時間程度かかることが一般的です。

 

5.費用が高額

自毛植毛の大きな壁の一つが高額な費用です。術後のメンテナンス費用や手間がかからないため、その他の治療法と比べて、特別高い金額がかかるわけではありませんが、初期費用としてそれなりのお金は必要になります。クリニックや手術内容、ボリュームなどによって変わりますが、100万円程度の支出は見込んでいたほうがいいです。生え際を修正するだけでしたら、30万円程度で収まることもあります。

 

植毛の金額について、詳しく知りたい人は「初期投資はどのくらいかかる?|植毛のデメリット徹底解説」をご覧ください。

 

6.術後、後頭部に気をつけなくてはならない

後頭部をぶつけたり、擦ったりしないよう、就寝時はうつぶせで寝るよう指示されるなど、1週間程度制約が発生します。

 

7.一度の手術で終わらないことがある

以前は、自毛植毛は新鮮なドナーを移植するため、1回の手術では30%程度の移植が限界と言われていました。そのため、密度を濃くするため、2、3回手術を行う必要がありました。しかし、FUE法の登場により、現在は1回の手術で50%程度の移植が可能。なかには1回で全移植できるケースも出てきました。

 

植毛にかかる期間について知りたい人は、「植毛にかかる期間はどのくらい?|植毛のデメリット徹底解説」を参照してください。

 

植毛の失敗例

よくある植毛の失敗例をご紹介します。

 

1.傷跡が目立ってしまう

自毛植毛で、一番よくある失敗例です。

自毛植毛では、後頭部や側頭部の毛を移植します。その際、皮膚ごと切除しドナーを採取するため、移植元に数ミリから数センチにかけて傷跡が残ってしまうのです。

そのため、移植元部分を刈り上げたり、坊主頭にしたりすると、傷跡が表面に出てきてしまいます。

 

といっても、傷跡は半年もすれば薄くなり、ほとんど見えなくなります。もちろん、周囲の髪の毛などで隠すことも可能です。

 

また最近は、FUT法(円筒状の器具で毛根と毛をくりぬく方法)も登場し、そもそも皮膚を切除する必要がなくなってきています。そうすれば、線上の傷跡は残りません(FUT法の場合、細かい斑点状の傷跡は残ります)
 
植毛の手法についてより詳しく解説していますのでご覧下さい。
植毛とは|採取・ホール・インプラントそれぞれの詳しい解説

 

2.仕上がりが不自然

最も仕上がりが不自然になりやすいのが、生え際の植毛です。

生え際は毛流や密度、高さなどを正確に計算して移植しないと、カツラをかぶっているような、不自然さが生じてしまいます。

自然な生え際を作るには、「真っ直ぐにし過ぎない」「ほかと同じ密度にする」ことが肝要です。これは医師やクリニックの知識・技術が大きく関与するところになります。

 

ただし、以前、人工毛植毛が主流のときは不自然な仕上がりも多かったですが、自毛植毛では自分の髪の毛を使うため、だいぶナチュラルな見た目になることが増えてきました。

 

不安な方は、事前のカウンセリング時、術後のイメージ写真を見せてもらうようにしましょう。写真の内容がしっくりこない場合は、ほかのクリニックに依頼したほうが無難です。

 

また植毛後に髪型が不自然になってしまう理由の一つとして、植毛した以外の部分の毛が抜け落ちてしまい、植毛部分との間に溝が生まれてしまうことがあります。

若い世代ほどAGA(男性型脱毛症)の進行が早いため、このような可能性があるとみた場合、手術のストップをすすめるクリニックもあります。

 

術後の仕上がりに満足できないときは、再手術を受けることもできます。

費用などの問題が絡みますが、クリアできる場合、もう一度手術を受けてみるのもいいかもしれません。

 

3.生着率が悪く、抜け落ちてしまった

植毛したばかりのときは良かったが、時間の経過によって、どんどん髪の毛が抜け落ちてしまった。これでは植毛の意味がありません。

 

現在は、採取した毛と毛根を可能な限り新鮮な状態で移植することによって、植毛の生着率は90%を超えるようになりました。移植した髪の毛は、元気に生え続けることが通常で、よっぽどの悪徳クリニックにかからない限り、せっかく植毛手術を受けたのに、すべて抜け落ちてしまったという事態には発展しないでしょう。

 

植毛による後遺症

植毛は外科手術であるため、一般の病気と同じように、後遺症に悩まされることもあります。安全なクリニックを選択すれば、心配しすぎる必要はありませんが、最悪の事態に備えて、これらについても学習しておきましょう。

 

1.後頭部につっぱり感が残る

FUT法では、皮膚の一部を切除します。そのため、切除した箇所につっぱり感を覚える人もいます。ただし、人間の皮膚は伸びるため、永久につっぱり感に悩まされることはありません。

 

2.炎症が発生する

これは自毛植毛では見られない現象です。自毛植毛は自分の毛を移植するため、拒否反応を起こすことはなく、炎症が発生することもありません。

 

ただし、人工毛植毛にチャレンジしようとしている人は要注意です。

人工毛とは、ナイロンや塩化ビニル、他人の髪の毛などを用いて作られた人工の毛。そのため、身体が異物と認識し、拒否反応を起こすことも。

結果、脱毛が激しかったり、頭皮状態が悪化して、炎症が発生したりするケースがあります。

 

3.頭皮のへこみや傷

ドナーを移植する際に、頭皮にへこみや傷ができてしまうことがあります。

高い技術力を誇るクリニックでしたら、このような心配は無用です。

また、万が一へこみや傷が生じてしまったとしても、アフターケアで対処してくれるため、目立ってしまうことはありません。

頭皮のへこみや傷が気になる人は、皮膚を切除するFUT法ではなく、毛包をくりぬくFUE法の手術を行うクリニックを選べば、より安全です。

 

植毛による痛み

植毛は外科手術のため、痛みが心配な人もいると思います。ここでは、植毛の痛みに関して説明します。

 

1.手術中の痛み

植毛手術は、皮膚を切り取るFUT法はもちろん、毛包をくりぬくFUE法においても、痛みが発生するのではないだろうかと気になる人も多いと思います。

 

手術中は、麻酔をかけられているため、個人差はありますが、痛みを感じることはほとんどありません。どちらかというと、テレビを見たり、雑誌を読んだり、リラックスした雰囲気で過ごす人が多いです。

 

2.手術後の痛み

一時的に、かゆみや炎症を起こすことがあります。なかには、麻酔が切れて、痛みに悩まされる人もいます。その場合は、痛み止めを飲む必要が出てきます。ただし、これらのかゆみ・炎症・痛みは2~3日程度で解消されることがほとんどです。1カ月後には傷口もふさがり、かさぶたも取れてしまいます。もし痛みがひどく続くようでしたら、医師に相談しましょう。

 

風邪を引いているときなどは免疫力が落ちて、傷口から雑菌が入り込み、繁殖してしまうことがあります。汗が原因になることもあるので、暑い日は涼しい部屋で過ごすようにしましょう。汗っかきな人は、すぐ拭けるよう、手元にタオルを置いておくなどするといいですね。完全に傷口がふさがるまで、頭皮に刺激を与えず、清潔感を保ちましょう。

 

特に重要なのが、就寝時の頭皮ケアです。

就寝時の体勢によっては、頭皮に大きな刺激を与えてしまいます。

寝返りを打つたび、痛みやかゆみを感じて、なかなか寝付けない人も多いです。

 

そのようなときは、バスタオルなど柔らかい生地で枕を包むと良いです。痛みやかゆみがひどい場合は、痛み止めや化膿止めを服用しましょう。塗り薬や、飲み薬など、薬の種類も色々あります。

 

術後は、シャワーやシャンプー、スポーツなどに制約がかかることが多いです。2カ月程度はパーマをかけることなどは自重し、髪に手を加えるのは整髪など最低限に留めておきましょう。


植毛にはデメリットもあるが、腕の良いクリニックに行けば問題なし!

植毛には、確かに上記のような、リスクがあります。藪医者にかかってしまったら、髪の毛を増やすどころか、健康に悪影響を及ぼしかねません。しかし、近年は技術が発達し、傷跡や炎症などに悩まされることも少なくなりました。

ただし、植毛手術に高額な費用がかかるのは事実です。大金をドブに捨てるわけにはいきません。失敗しないためにも、リスクをしっかりと理解し、技術力のあるクリニックに依頼しましょう。